
THE WORK of Art in the Age of Mechanical Reproduction 複製技術時代の芸術作品をテーマにしている「Name.」の2017-8AWショー。今季テーマは、”- A Delirious Odyssey - 妄想旅行”。友人が旅先で撮影した写真からインスピレーションを得たという。様ざまな国と時代のユースカルチャーをすくいあげた服からは、デザイナーが見る妄想の旅を連想させる。




ストリートモードのコレクションに合わせたメーキャップは、ごくナチュラルで、化粧っぽさを感じさせないトランスジェンダーな印象。ベースは、厚塗りを防ぐために肌あれをカバーしつつ、本来の肌色のワントーン明るいファンデをなじませ、素肌感を引き出す。ポイントメークは、地毛を生かしたアイブロウ、チークもリップも色をあえて使わず、目元はウィメンズのみはアイラインをON。無機質に見えるメークだが、モデルの個性に合わせて、ミニマムなポイントをそれぞれ作ることで垢抜けた雰囲気に仕上がっている。


ネイルはツートンカラー。上はマットなベージュ、下は自爪という組み合わせが新鮮に映る。質感をマットにすることで無機質なイメージを引き出し、主張をしないが、服とマッチしたポイントとなっている。




細倉 真弓
写真家
東京/京都在住
触覚的な視覚を軸に、身体や性、人と人工物、有機物と無機物など、移り変わっていく境界線を写真と映像で扱う。立命館大学文学部、及び日本大学芸術学部写真学科卒業。写真集に「NEW SKIN」(2020年、MACK)、「Jubilee」(2017年、artbeat publishers)、「transparency is the new mystery」(2016年、MACK)など。
http://hosokuramayumi.com