イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)の創設者・三宅一生の全クリエーションをとりまとめた書籍『ISSEY MIYAKE 三宅一生』の増補改訂版が、2024年4月22日(月)に刊行されます。
三宅一生。言わずと知れた、世界に認められた日本人衣服デザイナーの先駆者です。
資生堂においても、キャンペーンポスターの衣服制作や、美容部員(現パーソナルビューティーパートナー)のユニフォーム制作、『花椿』の表紙の衣装デザインまで、さまざま手がけてくださっていました。1981年には資生堂が三宅氏のファッションショーを主催し、その出演モデル20名は『花椿』の誌面上で一般募集されました。
今回、改訂版として刊行される本書は、前回同様に約50年間三宅一生氏を右腕として支えてきた北村みどり氏の発案・構想でまとめられました。表紙を飾るのは、13年間にわたってコレクション撮影で三宅氏と協働したアーヴィング・ペン氏が撮影した《リズム・プリーツ》(1990 年春夏コレクション)です。内容は、三宅氏の主要な仕事を年代順にビジュアルとともに紹介していく構成となっています。そして随所には、日本のクリエイティブ界を牽引してきた小池一子氏のエッセイが寄稿されています。エッセイは「一生さんはどこから来たの?」という質問からはじまり、まだ三宅氏が多摩美術大学の学生だった1960年代から彼の紹介が始まっていきます。
舞台はやがてパリに移り、三宅氏は「東洋からの風」と称され世界のファッションおよびアート業界に多大な影響を及ぼしていきます。ビジュアルで語られる数々の輝かしい業績の一方で、エッセイから伝わってくるのは、ただひたむきに「誰でも着られる服」をめざしてものづくりに励む三宅氏の姿。そして展覧会企画や出版、21_21 DESIGN SIGHT創設など多岐に広がっていくプロジェクトを追っていくうちに、型にはまることなく時代の先を見据え新たな挑戦に挑み続ける、三宅一生氏の視点が自然と浮かび上がってきます。
増補改訂版として、「MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事」や「TADANORI YOKOO ISSEY MIYAKE」プロジェクト、田中一光氏の作品をモチーフにしたIKKO TANAKA ISSEY MIYAKEのプロジェクトなど、2015年以降の仕事が新たに加えられています。
小池一子氏はエッセイで、三宅一生という人物をこのように語っています。
イッセイさんは止めどなく跳躍する。
創造のジャンルも、国境も、生きものの境すら超えて。
衣服そのものの刷新に挑戦し続けてきた三宅一生氏の人生に触れる究極の一冊。ぜひ、手にとってみてください。
ハードカバー、30×30 cm、448 ページ、3.20 kg、英語・日本語併記
企画・責任編集:北村みどり
エッセイ:小池一子
出版:TASCHEN
参考価格 15,000 円 +税
2024 年4 月22 日(月)よりISSEY MIYAKE GINZA / 442 ほか一部路面店にて国内先行発売予定
展開店舗:
ISSEY MIYAKE GINZA / 442
ISSEY MIYAKE GINZA / 445
ISSEY MIYAKE MARUNOUCHI
HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE / AOYAMA
ISSEY MIYAKE SEMBA
ISSEY MIYAKE KYOTO
ISSEY MIYAKE KOBE
ISSEY MIYAKE INC. オンラインストア(https://www.isseymiyake.com/pages/onlinestore)
その後、順次ISSEY MIYAKE その他各路面店、洋書取り扱い書店などで展開予定
また、本書の刊行を記念して2024年4月22日より4月29日まで、21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3 にて『ISSEY MIYAKE 三宅一生』刊行記念展が開催されます。
展示のメインとなるのは、今回表紙を飾った衣服作品《リズム・プリーツ》です。このドレスをアーヴィング・ペン氏が撮影し、田中一光氏がグラフィックデザインを担当したポスターもあわせて展示されます。今回の書籍『ISSEY MIYAKE 三宅一生』も会場内に設置されるとのこと、実際にページをめくりながら、三宅氏の革新的なクリエーションを見ることのできる機会です。ぜひご覧になってみてください。
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3(〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウンガーデン)
会期:2024 年4 月22 日(月)ー4 月29 日(月・祝) 会期中無休
開館時間:10:00 ー19:00
入場料:無料
主催:公益財団法人三宅一生デザイン文化財団