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Column

2020.04.07

【特別企画】今あなたにおすすめしたい、この作品。Vol.2

新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、不要不急の外出をひかえている今。こんなときだから、家でゆっくり過ごすときにおすすめの作品を、日ごろ花椿に協力くださっている方々にお伺いしました。
 
 第2回目は、これまで『花椿交差点』や、季刊誌『花椿』にもご執筆いただいたライターの武田砂鉄さん。おすすめの本は、趣味も専門もバラバラな34人の本棚模様をオールカラーで紹介した『絶景本棚』です。人の本棚を覗いてみると、その持ち主がどんなことに興味があって、どんなことを考えているのか、ついつい妄想が膨らんでしまうもの。気になる本棚の中身をクローズアップした写真も満載なので、本好きな人も、そうじゃない人も、飽きることなく絶景を堪能することができるはず!

 

あそこに行ってあれをしたい。あの人に会ってあの話をしたい。
それができないのはなんともしんどいけれど、人の本棚がただひたすら掲載されているこの本をめくっていると、ああだこうだ、色々な人からの声が聞こえてくるようで楽しい。
丁寧に整理したり、そこらへんに積み上げたり、収納方法は様々ですが、異常な量の本って、いつまでも見ていられる絶景なのです。
今、許される、人と人との濃厚接触は本棚だけ。人との距離を保ちながら、この密度を味わいます。ー武田砂鉄

武田砂鉄

ライター

1982年生。著書に『紋切型社会』(新潮文庫)、『芸能人寛容論』(青弓社)、『日本の気配』(晶文社)などがある。