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花椿アンビエント

2023.04.27

#5 Unfold

音楽/Sakura Tsuruta

協力/H.TAKAHASHI

環境音楽を紹介する連載企画「花椿アンビエント」は、資生堂研究所が主導するオープンイノベーションプログラム「fibona」とのコラボレーション企画としてお送りしています。

「環境」をめぐる「香り」と「音楽」のシリーズに続き、#5となる今回のテーマは「歩く」です。

fibonaではスタートアップとの共創により、「美しい歩行動作」に着目した取り組みを進めています。
美しく歩くことは美しく生きることにも通ずるのではないでしょうか。
新緑がきらめく季節、世界と社会が動き始めたいま、一歩ずつ前へ前へと、凛と力強く歩みを進めたくなるような音楽をお届けします。

  1. Unfold - Sakura Tsuruta

Artist Comments

Sakura Tsuruta

今回は、都市を行く女性の凛々しさと、一歩一歩足が地に着くたびふわっと花が咲くような軽やかさが織り混ざった作品にしたいと考え、''ノスタルジア'' ''春の訪れ'' ''グレーのような淡い色合いから少しずつカラフルに色付いていく''
この3つのキーワードを軸に制作しました。

タイトルの「Unfold」には花びらが一枚ずつ開いていくイメージ、意思表明するという意味を込めています。

歩くときに聴く''アンビエント=環境音楽''として楽しんでいただければうれしいです。

 

Recommender/H.TAKAHASHI(Kankyō Records)
@kankyo_records

昨年末リリースのアルバム C/O が話題のプロデューサー"Sakura Tsuruta"による『Unfold』は「歩行」をテーマに制作されたアンビエント作品です。

都会的な雰囲気を持つこの楽曲は、都市を構成するコンクリートやグリッドのような幾何学的な旋律から始まります。歩行によって体が目覚めていくかのように徐々に躍動感を増しながらシンセによる美しい女性のコーラス、煌めくようなアンビエンスによってモノクロームの都会の風景は一変します。一歩ごとに色彩豊かな花びらが一枚一枚開いていくようなドラマティックな展開は鬱屈した気分を吹き飛ばす春風のようでもあります。

また、楽曲を特徴づけている曲のリズム感は、美しい歩行をイメージしながら歩く速度に合わせて制作されました。散歩するようなゆったりとした歩行ではなく少しアップテンポなリズム感は、都市を颯爽と歩く洗練された女性の凛々しさを想起させます。歩くときに聴く’'BGM''として楽しむことができる美しく活力に溢れたアンビエント作品です。

Artwork/ Ririko Sano (SHISEIDO CREATIVE)

Sakura Tsuruta

ミュージシャン

7年に渡るアメリカ生活を終え、2017年帰国。拠点を東京へ移し作曲・ライブパフォーマンス・DJ活動を展開。
2019年にBardo Recordsよりリリースした待望のシングル ”Dystopia” がBeatportのTop 100チャート入りを果たす。2019年、2022年には電子音楽の祭典 MUTEK.JPにてオーディオビジュアルセットを披露。
国内外の大学や専門学校にて特別講師として登壇し、2021年12月よりヤンゴン(ミャンマー)を拠点とする専門学校「Creative Media Institute」にて音楽制作の専任講師、2023年には母校である、バークリー音楽大学が日本で開催したイベントでの特別講師を務め、教育関連の活動にも積極的に取り組む。
2022年、待望の1st ALBUM C / Oをリリースするなど飛躍の年となり、クラブや野外イベントはもちろん、FENDI , agnes b. , BIRKENSTOCK , WWDなどイベントにも出演するなどファッションシーンからの支持も厚い新世代のマルチアーティスト。
https://www.sakuratsuruta.com/