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Column

2020.04.23

【特別企画】今あなたにおすすめしたい、この作品。Vol.8

新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、不要不急の外出をひかえている今。こんなときだから、家でゆっくり過ごすときにおすすめの作品を、日ごろ花椿に協力くださっている方々にお伺いしました。

第8回は、歌人の穂村弘さんです。1冊の本の中でさまざまな感情を疑似体験できる、ミステリー小説4冊です。ちょっと刺激が足りないな、と思っているあなた!ぜひこのシリーズを読破してみては?ワクワク、ドキドキな時間が堪能できるはずです。

 

いわゆるクローズドサークルもののミステリーシリーズです。いずれも学生たちが何らかの要因によって島などに閉じ込められ、脱出不可能な状況で殺人事件に遭遇。ミステリーとしても傑作揃いだけど、若者たちの揺れ動く心理が描かれた青春小説としても素晴らしい。切なさ、甘さ、虚しさ、憧れ、痛み……、夢中になります。できれば刊行順に読むのがお薦め。ー穂村弘

『月光ゲーム』
『孤島パズル』
『双頭の悪魔』
『女王国の城』
(すべて有栖川有栖著、東京創元社)

穂村 弘

歌人

1962年北海道生まれ。90年、第一歌集『シンジケート』を刊行。2008年『短歌の友人』で伊藤整文学賞を受賞。同年、石井陽子とのコラボレーションであるメディアアート作品『火よ、さわれるの』でアルス・エレクトロニカインタラクティブ部門栄誉賞を獲得。17年『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、翌年『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。歌集、エッセイ、評論、絵本、翻訳など多数。月刊誌『花椿』(12年~15年)での対談連載「穂村弘の、こんなところで。」もKADOKAWAより刊行された。