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Column

2020.04.28

【特別企画】今あなたにおすすめしたい、この作品。 Vol. 11

新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、不要不急の外出をひかえている今。こんなときだから、家でゆっくり過ごすときにおすすめの作品を、日ごろ花椿に協力くださっている方々にお伺いしました。

第11回は、ウェブ花椿連載『90s in Hanatsubaki』でクールなフォト・グラフィックを創作してくださっている写真家の細倉真弓さん。ご紹介いただくのは、インディ・カルトムービーの金字塔、『ピンク・ナルシス』です。どんなときであっても“常に創造的であること”を強く意識させられる一作です。

“Pink Narcissus”

ジェームス・ビドグッド 監督作品『ピンク・ナルシス』(1971年)
“Pink Narcissus”はカルト映画監督兼写真家のJames Bidgoodによる、かわいいを煮詰めて結晶化したほぼ奇跡みたいな映画です。まず主演である男娼役の男の子(Bobby Kendall)がめちゃめちゃにかわいい。そのかわいい子をどれだけかわいいシチュエーションで手を替え品を替え見るかという、ただそれだけの映画といえばそうなんですが、異常なレベルの美意識で繰り出されるピンクの鏡部屋、踊る闘牛士、古代ローマの王様、真珠ダンサー、地球滅亡など最高すぎる夢かわ設定の数々に圧倒されずにはいられません。また自分のアパートメントの中に手作りスタジオを作って全てのシーンを自宅で撮影したBidgoodはある意味stay at homeのプロフェッショナル。そんなおうち時間のおともに“Pink Narcissus”、でも家族で見るには全編気まずいシーンだから気をつけて。
『ピンク・ナルシス』(1993年劇場公開パンフレットより、配給:スタンス・カンパニー / パルコ)

細倉 真弓

写真家

東京/京都在住
触覚的な視覚を軸に、身体や性、人と人工物、有機物と無機物など、移り変わっていく境界線を写真と映像で扱う。立命館大学文学部、及び日本大学芸術学部写真学科卒業。写真集に「NEW SKIN」(2020年、MACK)、「Jubilee」(2017年、artbeat publishers)、「transparency is the new mystery」(2016年、MACK)など。
http://hosokuramayumi.com