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Column

2022.02.03

横浪修さん写真展『Wild Children』開催中

写真家、横浪修さんの最新刊『Wild Children』の作品を紹介する展示が2月3日(木)より、東京の書店「BOOK AND SONS」にて開催中です。

子どもを被写体としたシリーズ『100 Children』の最新作である『Wild Children』。そこに写るのは、流れる鼻水もそのままに、大粒の涙をこぼして感情をあらわす子どもたちの姿です。既出作の撮影時に、心細さから泣いてしまうお子さんの姿に本作の着想を得た横浪さんは、展示に際しこのようなことばを寄せています。

なんて泣いてる姿は力強いんだろう。
なんて凄まじいエネルギーだろう。
まさしく動物的本能がそこには色濃く現れたのであった。

『100 Children』シリーズの延長線上にあるのが今回のシリーズであり年齢はおおよそ1歳から3歳までの子たちである。お母さんと離れてしまうと何人かはどうしても泣いてしまう。これまでのシリーズではなだめて泣き止むのを待って撮影していたが泣いて出来ない子は諦めて撮影してこなかった。しかし何人かのお母さんは何が何でも撮影したい…記念に…そんな思いがとにかく強い。今回はあえてそこにフォーカスしてみた。子どもたちは周りの状況に関係無く、泣く、とっても泣く、大いに泣き叫ぶ。撮影が終わったあと、生まれて初めての試練をやり遂げた、子どもたちの安堵に包まれた顔を見るお母さんの惜しみない愛情が注がれているのを必ず目の当たりにした。帰る時には達成感に満ちた顔で手を振ってくれる子を見て、お母さんも晴れやかな笑顔を浮かべる。それを見てなんとも言えない温かい気持ちに毎回なるのであった。― 横浪修

会場では本作未収録のカットも含めた約25点の作品のほか、同シリーズの既刊本『100 Children』や『1000 Children』で撮影された子どもたちのその後を追った映像作品「After Children」も公開予定とのこと。大人になれば理性で抑えてしまう感情を、こんなにまっすぐに、ありのままに見せてくれる子どもたちの姿に、私たちも気づかされるものがありそうです。会期は3月1日(火)まで。どうぞお見逃しなく。

All Photography by Osamu Yokonami

横浪修写真展「Wild Children」
会期:2月3日(木)~3月1日(火)*12:00~19:00 水曜定休/無料
会場:BOOK AND SONS(東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番)
https://bookandsons.com/blog/wild_children.php