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Column

2016.06.17

漢方のすゝめ

文/大神 崇

イラスト/中山 庸子

コンビニやドラッグストアで気軽に薬が手に入る時代になりましたが、漢方薬を飲んだことがある人はどれぐらいいるのでしょうか? 代表的なものだと、風邪を引いた時に飲む葛根湯を知っている方は多いと思います。そんな漢方薬ですが、いまや70%以上の医師が漢方薬を処方していると言われ、注目されています。その理由としては、西洋の薬ではなかなか解決できない生活習慣病やアレルギー、頭痛や肩こりなどの症状に漢方が効果を発揮することが一因だと言われています。

そういう私も一年前から漢方薬を服用しています。きっかけはある音楽イベントでの出会いでした。漢方診療をメインとした病院を営みながら音楽家としても活動されている先生に、身体の疲れがなかなか取れないという悩みを相談してみたのです。実際に飲んでみると効果はもちろん、その考え方に興味を持ちました。そもそも東洋医学と西洋医学の違いもよく分かっていなかったのですが、東洋医学は自己治癒力を引き出す治療、西洋医学は症状を消す治療という話を聞いて、腑に落ちたことを覚えています。気の流れが良くなることで精神面への効果もあり、季節によって発生する症状にも効きます。おかげで、今年は花粉症の時期も例年に比べてほとんど症状が出ませんでした。これからの季節、食欲や疲れが取れないといった夏バテの症状が出る人も増えてくると思いますが、そんな方はぜひ試してみてはいかがでしょうか? あと、できれば診察を受けるのをオススメします。いくら良いものでも、自分の症状に適切なものを処方してもらわなければ効果も出にくいですよね。また、漢方薬にも副作用はあり、理想は東洋医学と西洋医学をうまく併用するのがいいとのことです。

これだけ選択肢が多い世の中でつい新しいものに目移りしてしまいますが、やはり数千年の歴史を積み重ねてきたものは嘘をつきません。漢方薬を飲んで、身体の内側から健康になりましょう!

大神 崇

ライター/編集者

1984年大阪生まれ。フットボールカルチャーマガジン「SHUKYU Magazine」編集長。原宿のオルタナティブスペースVACANT創設メンバー。企画・編集・執筆など、カルチャーからスポーツまで、ジャンルにとらわれず幅広い活動をしている。
http://takashiogami.com/

中山 庸子

イラストレーター

1985年生まれ。キャンバウェル・カレッジ・オブ・アーツ修士課程修了。イラストレーション、ドローイング、ブックアート作品などを制作、現在は東京を拠点に活動。
http://nakayamayoko.com/